2016年10月2日 骨折手術の世界基準

お久しぶりです
院長の瀬下です。

 

今日はちょっと医療っぽい話をしてみようと思います。
今までの楽しい感じじゃないかもしれませんが、もしよろしければお付き合いください。

 

今回のテーマは『骨折』です。

 

現在日本で飼育されている犬の大部分がトイ種と言われている、あのとても小さくてかわいらしい子たちです。

 

あんなに体が小さいと、やっぱり骨も細く、とても脆いのです。

骨の細さなんて直径5mmなんて普通です。

 

そこで起きてしまうのが

悲劇の『骨折』

です。

 

ある調べでは、骨折の発症の大部分が1歳未満ということになってます。
要は1歳になる前までは本当に要注意ってことです。

 

抱きかかえられている手からピョン

膝からピョン

 

 

こんな些細なことで骨が折れてしまうことがあります。

 

 

こんな感じです
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こんなのもあります

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とても痛々しいです。

手が折れてしまった子たちはとても痛がりますし、足も付けない状態になってしまいます。

 

こんなときはどんな治療が必要になるでしょうか

 

『ギプス』

ギプスは手術ではないため、そのときの処置に対してほとんど負担はかかりませんが、ギプス固定をしてから、長い間足を使ってはいけない状態になってしまいますし、場合によってはうまく骨がくっついてくれなくなってしまうことも多くあります。

 

『手術』

麻酔を行って手術をしていかないといけないというのが最大のデメリットですが、それ以外では『ギプス』を遥かに凌駕する結果が得られます。

手術の結果はこんな感じになります

 

さっきの1枚目の骨折の子です

fo-arm-lat-doc-w4

 

2枚目の子です

hand-lat-dog-w4

大体術後2〜3日ですたすたと歩きはじめ、あれ?骨折してるの?って言う感じになってます。安静(ケージレスト)にさえしていれば、手術した手に包帯を巻く必要もありません。見た目はいたって普通の子に見えます。

『院長センセー、手術じょうずー』

って声が聞こえますね。

 

どもども・・・

 

院長先生は神の手をもっているって言う訳では全くありません。

ただ

 

獣医領域での骨折手術の新世界基準とも言われている機材を使っています。

見た目はただのインプラントなのですが、中身が実は全然違います。

 

『ロッキングプレート』と言います。

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人間ではもちろんほとんど全ての手術をこのような機材で行っています。獣医領域でも最近徐々に広まりつつあるようですが、まだまだこの機材を使っている病院はとても少ないようです。

 

この機材を使っていれば、

『骨がくっつくのが早い』

『従来の機材で数多く起きていた骨の癒合不全などの合併症がきわめて少ない』

という正にいいコトづくめ、、、、

唯一の難点はこの機材は日本未発売ということだけです。

 

我らこゆるぎ海岸どうぶつ病院は、今後も最新で最良と考えられている治療を提供できるよう、スタッフ一同あーだこーだ言いながら頑張っていきます!!!お困りのことがあれば、ご相談ください!!

 

 

馬肥ゆる秋になりました!!

僕もあまり太らないように自制した生活を送っていきたいと思います!!!

 

サンマがおいしい!!!!